「たらいの法則」とは ?

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経営の神様、松下幸之助さんの言葉には時代を超える、価値ある言葉が多数あります。

  • 過当競争は罪悪
  • 企業は社会の公器

私も、氏の理念に触れることで「かくあるべき」という理想像が磨かれていると感じます。

「たらいの法則」 とは

松下幸之助さんの理念のひとつに 「たらいの法則」 と呼ばれるものがあります。

「たらいの法則」とは、次のものです。

たらいに入った水を手で自分の方にかくと、
水はたらいを伝って外側に逃げていってしまう。

逆に、水を前に押し出すようにかくと
同じようにたらいを伝って自分の方に返ってくる。


たらいの中で水が流れる様子をイメージできるでしょうか ?

たらいの法則 1 : 水を自分の方にかくと、外側に逃げていってしまう
たらいの法則 1 : 水を自分の方にかくと、外側に逃げていってしまう

水を「こっちへ、こっちへ来い」と、自分の方へ寄せようと手を動かしても、水は手前にとどまらりません。
それどころか、たらいの壁を伝って、水が反対側に押し流されてしまいます。

自分の方に寄せたつもりが、逆効果になっているわけです。

たらいの法則 2 : 水を前に押し出すと、たらいを伝わって自分の方に返ってくる
たらいの法則 2 : 水を前に押し出すと、たらいを伝わって自分の方に返ってくる

反対に、「どうぞどうぞ」と押し出していると、反対側の壁を伝って、水が自分のところに返ってくるとのです。


氏がこの「たらいの法則」で伝えたかったことは、

利己的な行為は期待する結果を遠ざけ、

利他的な行為はまわりまわって自分に返ってくる、

ということです。

幸福を独り占めしようとすると逃げてしまいます。
そうではなく 相手のために尽くしていると幸福は勝手にやってくる のですね。

「相手のため」を意識しているか ?

私は、セールスの方と話していて、

  • 「売上を上げたい」という気持ちや焦り
  • 「会社の都合」

が見え隠れすると、残念な気持ちになってしまいます。

けれども、「 こちらの利になるように考えてくれているか 」ということが伝わってくると、嬉しくなって「決めてもいいかな」という気持ちになりやすいです。

普段「売り込みに関わるのは嫌だ」と感じていらっしゃる方でも、立場が変わると、「受け取る側」の気持ちになれず同じことをしてしまっている、というのはよくある話ではないでしょうか。

それは、たとえば売上ノルマなどのプレッシャーは、 組織とその関わる人の考え、行動を、いともかんたんに捻じ曲げるもの だと思います。

まずは人を大切にする

会社経営において、あまりに利益を追求することは逆効果であると「たらいの法則」は示唆しています。 利益を追求するあまり、組織はしだいにギスギスし、努力は空回りして実らず、目標とは裏腹に、業績が落ちてしまうということは枚挙にいとまがありません。


そうではなく、まずは 「 関わる人を大切にする 」という事が重要です。
関わる人を大切にする 」姿勢を貫くことでまわりまわって良い業績を生むものだということを、「たらいの法則」を唱えた松下幸之助さんは考え実践してきたのだと、そう私は理解しています。


なお、 「たらいの水」 は、もともとは 二宮 金次郎 が説いた ものだということでした。