「戦略的思考」とはなにか?

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「戦略的である」とはどういうことか、 戦略がすべて の解説がたいへんわかりやすく、紹介します。

同書『「戦略」を持てない日本人のために』からの引用です。

意思決定の 3 レベル

意思決定は、抽象度の高いものから、次の 3 レベルに分かれます。

  • 戦略 (strategy)
  • 作戦 (operation)
  • 戦術 (tactics)

作戦

目標が設定されたときに、そのためにするべきことをより効率よく行うための仕組みづくり
会社で言えば、基本的な業務プロセスの作り込みやその改善
P.244

作戦とは「目標を達成するための仕組みづくり」です。

戦術

現場レベルでの細かな動きややり方の調整
P.244

戦術は「現場レベルでの調整」です。

戦略

今までの競争を全く違う視点で評価し、各人の強み・弱みを分析して、他の人とは全く違う努力の仕方やチップの貼り方をすること
P.245

戦略は「他の人とはまったく違う努力の仕方」で勝つことを考えることです。

つまり、勝てる土俵を見つける というレベルが戦略です。


同じルールで正面竈突すれば「もともと強いもの」が勝ちます。

業界大手と同一のサービスを提供しても、ほとんど売上にはつながらないでしょう。
販売店でどのような努力をしても、徒労に終わります。

「戦略」レベルで失敗していれば、どんなに「作戦・戦術」で努力しても巻き返せません。

しかし、大手のサービスから漏れているニッチ層にアプローチできれば、小規模ではあっても売上につながり生き残る確率は高くなります。

戦略的ではない、日本人のわたし

平均的な日本人が注力しているのは、戦術レベル、せいぜい作戦レベルになりがちだ。
日々の業務を頑張ろう、目の前の仕事に打ち込むべしといった、よく強調される美徳は、典型的に戦術レベルの話ある。 P.244

前掲書では「平均的な日本人が注力しているのは、戦術レベル、せいぜい作戦レベル」だと指摘します。

私も、今までの業務のなかで、現場のプレイヤーとしてがんばってきた、つもりです。
ノウハウを明文化する、チーム文化を改善するなど、現場に貢献できたこともありました。

しかし、「与えられたルールの中でうまく業務を回す」ことであり、これは「目の前の仕事に打ち込む」レベルに過ぎないものです。


しかし業務レベル(戦術レベル)がどうかは、市場で評価されません。

「勤勉かどうか」は、現場ではとても好まれます。
しかし「まじめに全力で作り上げた製品」が売れるならば、潰れる会社はもっと少ないはずで、市場はシビアに商品価値のみを評価します。
(もちろん、勤勉でなくて良いという話ではありません。)

競争というと同じ方向に同じように走って、頑張った人が勝つようなイメージを持つかも知れない。いわばマラソンのイメージだ。あるいは、ルートが聞い待っているコースをチームでつなぎあう駅伝のイメージかも知れない。
しかし、実際の競争はそれほど単純ではない。実際の競争は、全く違うルートを開発したり、今まで存在していたルールを変えてしまったりしたものが勝利する。 P.245

前掲書では「競争」を「同じ方向に走るマラソン」のイメージだと指摘しますが、とても同意します。

どうも「みんな横並び」だという 存在しないルールに思考が縛られている と感じることが多くあります。

横並びに「ヨーイドン」で、みなが同じルールで競争すると、頑張った人の勝率は高くなります。
学校教育や受験は、このような性質が強く、後遺症のようにその後の人生に影響を残すのかもしれません。

だから、頑張る。

「この業務、手間ばかりかかってるけど、意味あるのか?」とぼやきながら頑張る。
「だってそういう仕事なんでしょう?」と諦め、無心で頑張る。

「ルール」や「決まり」だと認識したもを疑うことをしない、疑ってもそれを変えようというアカウションを起こせない、そう感じます。


けれども、世界はそんなに単純なルールで動いていません。

そして「決まり」や「ルール」だと認識しているものも、実は勝手な思い込みであることも多いです。
そういう「思い込みに過ぎないもの」は、自分のアクションで変えることができます。

私の仕事の例でいうと「現場で頑張る」以外にも、パートナー企業に貢献できることは、考えればいくつか出てくるものです。
現場のタスクしかしてはいけない、ということでもないのです。

「他の人がやらない」ことをすると、それだけで自分が唯一無二になるわけで、現場の外にも私の存在感がアピールできます。

これこそが「戦略」ですね。


戦略的かどうか。

正直私もこういう視点で物事を考える経験が弱いです。

しかし、たくさんの人と関わる中で「この人のこのスキルにはかなわない」と、感じることが増えてきました。

その人をライバル視して同じ方向性で頑張る事もできますが、そんなことをしたってあまり意味がありません。

それよりは、興味があって自分のほうがマシな部分でお手伝いができ、喜んでもらえるところで活動すると、よほど心身健康でいられます。

戦略がすべて