Outemu Low profile switch を使ってみた
2023年3月頃から、新しいミディアムハイトのスイッチが流通しはじめました。
- TECSEE Pudding ミディアムリニアスイッチ
- TECSEE Pudding ミディアムタクタイルスイッチ
がそれです。
Outemu と異なり、基盤からトッププレートまでの高さが 5mm 共通で、純粋にスイッチプレートから上の高さだけが低い 設計です。
単純にスイッチの差し替えだるだけで、とても使い勝手が良いです。
キーキャップの形状によってはスイッチとキャップが干渉します。
Outemu Low profile switch
キーボードの全高を抑えるために有効なスイッチです。
このスイッチの特徴は Cherry MX 互換で、かつ背が低い ことです。


高さについて
スタンダードな Cherry MX 互換スイッチが 18.5mm 程度あるのに対し、Outemu Low profile switch は 15.0mm 程度です。
スイッチのみで 3.5mm 程度高さを抑えることができます。
高さについて詳細はこちらをご覧ください。
なお、 Kailh Choc は、Outemu Low profile switch よりもさらに 4mm 低いです。 そのため Outemu のほうは名前に Low とありますが、メカニカル系スイッチ全体で見ると中間サイズであり、私は Mid-Height と分類しています。
どういうシーンで使うか
低くするだけなら Kailh Choc や X Switch をしようすることで確実に低くできます。
Outemu Low profile switch は互換性のため高さに特化しきれず、どうにも半端な位置づけであると言えそうです。 では Outemu Low profile switch がどういったニーズを満たすか。
私は Cherry MX 互換スイッチ対応基盤どうしても使いたくて、かつ気持ち低くなればいいな という限られたものだと感じます。
Kailh Choc はストロークが短かったりちゃちに感じる部分があり、好まない方が多いです。 Kailh Choc は避けつつ、高さをもうちょっと抑えたい場合の妥協点として、Outemu Low profile switch は検討できるのかなと思います。
高さ調整は必要
注意点もあります。
Outemu Low profile switch はフットプリント (足の形状) が Cherry MX 互換であるため、Cherry MX 互換スイッチの対応基盤に使用するできます。
しかし、 基盤からトッププレートまでが 1mm 短く、その相違を解消するために調整が発生します 。
高さの差 3.5 mm のうち、トッププレート下の差が 1mm です。


図 3、4 からは、スイッチの「返し」位置に、ズレのあることがわかります。
通常、Cherry MX 互換スイッチは基盤からトッププレート上面までを 5mm で計算します。
これに対し、 Outemu Low profile switch はここが 4mm です。
Outemu Low profile を 1mm 浮かせてはんだ付けすることは、おそらくできそうです。
(ソケットはしっかりと接触しないと思います。未検証)
しかし、私は 3.5mm のなかの 1mm を殺してしまうと、Outemu Low profile switch をあえて選択するメリットが大きく減少すると感じます。
1mm の差は、スペーサーやプレートの厚を変えることで対応できます。
キット品では 5mm であることを前提にパーツが用意されていると思いますので、1 mm の差を調整するために追加でパーツを用意することとなり、コスト増ですね。
私は実際に Outemu Low profile switch を使用したログを次に記載しました。
スイッチの品質と選択肢
Outemu Low profile switch はリニア、タクタイル、クリッキーが 1 種類ずつしかありません。 特殊品であり、選択肢はまったくないと言えます。
また、高価格帯のスイッチと比較すると打鍵感は見劣りがありますね。