Gateron LP 2.0 スイッチの静音化

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新型ロープロファイルスイッチ

メカニカルキーボード用スイッチで入手性が高いのは Kailh Choc 系 (以降 Choc ) スイッチです。

しかし、2023 年頭頃に Gateron が新型ロープロファイルスイッチ (以降、Gateron LP ) をリリースし、これの評判がよく、勢力図が変わってきていると感じます。


Gateron LP 系は、 以前から Keychron などで採用されていました。
KS-27 というのがそれです。

私も過去取り寄せて感触を確かめていましたが、当時のものは Choc とそれほど違いは感じられず、乗り換えまでは考えませんでした。

しかし、 2.0 系 (KS-33) が NuPhy で採用されて注目度が高まったこともあり、再度トライしてみることにしました。

KS-33 はファクトリールブが施され、「非静音にしては静かだ」という評価が多く、「絶対音を出したくない派」としては無視できなくなったのです。

実際に手にしてみると、やはり静音タイプスイッチよりは音がなります。 Choc 同様、スイッチの押し戻し音が耳に刺さります。

ということで、こちらも静音化しました。

静音化でやったこと

図 1 : Gateron LP 静音化対策後のハウジング
図 1 : Gateron LP 静音化対策後のハウジング
  • O リング
  • ルブ
  • ボトムにクッション貼付け
  • テープ MOD

O リング

手軽でそれなりに効果があり、はじめにやってみます。

ルブ

まず、ノーマルではバネ鳴りが気になる個体がありました。 ファクトリールブされていますが、分解したついでに、ステム周りに追加でルブしました。

ルブは、サラサラとした GPL 105 はスプリングの潤滑向き、
(粘着性があるとバネが戻らなくなる)

で、バネ以外は GPL 205 G0

というスタンダードでいつもやっています。

ボトムにクッション貼付け

Choc で「シリコンシートを貼る」というのをやっていて、同様のことをやりました。

ただし、 Gateron LP で単にシートを詰めるだけだと、シートがズレてしまってスプリングに挟まってしまいます。

対策として、のり付きシートをカットして貼り付けるようにしました。

このとき使ったのは “CR スポンジ” の 1mm 厚です。

テープ MOD

トップハウジングのサイドに、メンディングテープやマスキングテープを巻きけます。
こちらも、 Choc でやったのと同様です。

これは押し戻し音に有効で、ステムの耳とトップハウジングの衝撃を、気持ち吸収します。


今回、新しい試みとして、挟む素材を変えました。

タミヤの “曲線用マスキングテープ” です。

これは接着力の弱いビニールテープのようなものです。 若干厚みがあり、マスキングテープよりは衝撃を吸収するかと思って採用しました。

白基盤のサイドを装飾する用途で購入し、あまりにも接着力が弱くて持て余していたものでした。活用できてよかったです。

もっと、押し戻し音を減らしたい

ステムの羽があたる、トップハウジング側に、シリコンをカットして貼り付けると、かなり音が低減します。

ただし苦行的な作業のため、まだそこまではできていません。

マスキングテープを回すだけのほうがずっとラクのため、現状はそれで様子を見ています。


もっと普及して、静音スイッチが出ることを期待しています。